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島原そだちの製麺工程について
手延べの麺作りは、「小麦粉に塩水を加えてこねると熟成がはじまり、グルテンが形成される」という自然の性質を利用して、麺生地を、時間をかけて少しずつ、細長く延ばしていきます。
「こねて、延ばして、乾かして」
このシンプルな工程を、熟成させつつ延ばし終えるまでで一日、乾燥でさらに一日かけて行います。
シンプルな工程だけに、温度、湿度、それらに影響を与える風の吹き方、その一日の間の変化、各工程の時間、タイミング、加水具合等により、麺の出来が左右されます。
ですので、工程を細かく分け、その工程ごとにデータを記録し、麺の状態を見守ります。
一方で、小麦粉と塩という素材がもつ自然の性質を利用するため、データだけに頼らず、最終的には、経験と勘、人の感覚が頼りです。
ゆっくり乾燥させると、麺がしまってコシと風味が出てくる。そんなことも、伝統と経験を基に、庭の草木や雲仙や有明海の自然の移ろいからも、教えられてきました。
感覚的な言葉ですが、麺にムリをさせず、自然本来持つが力を引き出すこと。
「じっくり熟成、ゆっくり乾燥」を合言葉に、笑顔で麺を囲んで頂く風景を思い浮かべながら日々の麺づくりに取り組んでいます。
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