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小麦粉色。
そうめんのパッケージを裏返してみてください。
原材料名には
「小麦粉・食塩・純正ゴマ油」
とあります。
簡潔ですね。今日は小麦粉のお話し。
そうめんというと、白いもの、というイメージがあると思います。
私たち麺づくりの間でも「色を白くあげる」という言い方があります。
「色を白くあげる」にも、気温や湿度、小麦粉の配合など様々な要素が絡み合っているのですが、ひとつの簡単なやり方として、そうめんを一気呵成に乾燥させる、ということがあるそうです。(「そうです」と伝聞体になったのは、弊舗では行っておらず、そういうやり方がある、と聞いて知っているだけだからです)
そうめんの乾燥というのは、乾燥室の中で温風冷風を麺の具合に応じて調節しながら、一昼夜に渡ってじっくり乾燥させるのですが、一気呵成に乾燥させる場合は、その最初の段階で熱風を送り込み、一気に水分を抜いていくのだそうです。
これをやったそうめん、私もみたことがありますが、白いです。
雪のように真っ白です。
しかし
なぜ、ほとんど小麦粉でできているそうめんが真っ白になるのか。小麦粉色になるのが自然な気がしますよね?
薄く黄味を帯びた小麦粉の白さに。
実は、真っ白さの秘密は、顕微鏡でみるとわかるのですが、そうめんの表面に細か~い ひび が入っているのです。
。。。驚きですよね。
私も初めて職人にそのことを教えられたときはびっくりしました。
なにごとも、無理はよくありません。
一気に乾燥させた真っ白なそうめんは、色はきれいですが、折れやすく、そうめんの命である こし がないのです。
一面にひびが入っているのですから、当たり前のことですけれど。
ですから、そうめんは、小麦粉本来の白さのものが、美味しい。
私たちが、白くあげると言うときめざすものは、この小麦粉本来の白さ、なのです。
麺づくりの中には、小麦粉色のそうめんを「色があがっていない」という人もいますが、その方が美味しいことも、実はよく知っているのです。
無理して「白くあげた」そうめんより、じっくり時間をかけて乾燥させた小麦粉色のそうめんの方が、こしがあって美味い。
不思議なもので、そのことを知ると、小麦粉色の白さがほんとにきれいに見えてきます。
一度試しに、そうめんを光にあてて見てみてください。
できれば、そうめんはある程度の量を束にして。
光は夕焼けの陽光が、ベストです。
そうめんの肌が、きらきら光っているのがわかります!
きれいですね~(^^)
つぎにそうめんを食されるときは、魚の新鮮さをエラの色で判断するように、そうめんの色を意識して選んでみてください。
より、こし(=自然の恵み)を楽しんでいただけるかと思いますよ。
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